例えば、4分の4拍子において、付点八分音符と十六分音符のリズムを理解しようと、拍子のカウント以外に、最小音符の十六分音符を単位にリズムパターンを分割して「タツツタ」とやる人がいます。これは、それぞれの「音」がどのように割り付けられるかの一つの分析方法で、「理解」の助けにはなります。
たしかに、「理解できた」ということが、とりあえずはリズムパターンに相当する位置に「音」を出すことができるような気にさせてくれます。「やった!これでよし!」と思いがちです。しかし、テンポによっては有効でしょうが、実際には忙しくて、そこでカウントやテンポにのらなかったり、大変に不自然なことになります。ご本人も到底歌っている意識などもてません。必死に「音」を時間にあてがっただけであって、「リズムを歌っている」とはいえません。
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