2007年11月25日

内向きな選曲から伝える選曲へ

先日の、ある一般向けコンサートで気になることが。

 ある出演者、いったいこの方は、何のためにこの曲を選曲したのか、誰のために選曲しているのだろうか、さらに言うといったい本当はいったい誰のために演奏したのか、と疑問に思って気にかかったのです。このままではまだまだ残念な結果が続くのではと思ってしまうのです。もっと真の実力を発揮して欲しいと願っているのですが・・・。

 自分の担当楽器の関係団体、関係組織に向かってのアピールのためなのか、それらの代表としての重責からか、あるいは、その中での自己の地位や経歴のためなのか、その関係者のためにその曲をやや義務的にやむを得ず選曲したように思えてなりません。もしそうでないにしても、演奏結果としてあえて内向きな選曲であった、という感想を抱かざるを得ません。

 内向きな選曲は、それなりの実力を持ちながらも、それ以上にプレッシャーと恐怖心に苛まれ、その楽曲の音列、音形も表現しきれない、だからその曲のムードやその曲が述べようとしていることも、いっこうに伝わらないのでそれと知れる。

 考えてほしいのは、単に扱う楽曲の難易度でその人の演奏評価が決まるのでなく、楽曲のもつ意味とそれに関する演奏者の解釈や考え、そして意思が人々により深く伝わり、訴えられたかが、その人の演奏評価になる、と言うこと。

 演奏者は伝える喜びを持って演奏して欲しい。その喜びを味わうために日々研鑽を積んでいるのではないでしょうか。
posted by ひかちゃん at 00:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月22日

月の砂漠はいかが?

名曲「月の砂漠」。好きな方が多いようです。
オカリナやマンドリンを学ぶ方に楽譜をさしあげると大変喜ばれます。

 ところが、この曲、まちがって歌う(演奏する)方がけっこう多いのです。 もう一度楽譜を見てください。4分の4拍子において、1拍、つまり4分音符に、「8分音符二つ」が割り当てられたリズムと、「付点8分音符と16分音符」が割り当てられたリズムが混在しています。しかもそれが隣あって存在しています(3拍めと4拍めにあります。)。
 
 作曲者があえてわざわざ、両方のリズムを書き分けて使用していることから、この二つのリズムは区別して歌うべきなのですね。

 ところが多くの方が、全て付点8分音符と16分音符のリズムで気分良く歌ってしまいます。歌いなれた方には抵抗があるかもしれませんし、大変難しいことかもしれませんが、是非区別して歌ってみてください。

 するとどうでしょう!単に陰鬱なスローマーチ、まるで葬送行進曲か戦時中の軍歌のような曲が、なんとスケールの大きい、素晴らしいロマンティック歌曲になるのです。
 これこそが作曲者のねらいなのですね。
 
posted by ひかちゃん at 21:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月19日

クレメンタインはどこから?

いとしのクレメンタイン、
「先生、なんだかこの曲おかしい!伴奏が三拍子に合いませんけどー!!」

ハッピー・バースデイ、
「先生、なんだかこの曲おかしい!コード伴奏が合いませんけどー!!」

 よくよくその意見を聞いてみると、あー、やっぱり。
三拍子の1拍目から歌っているのですねー。
 それ3拍目から歌うのでーす。
 
 それにしても上手く歌うもんですねー。歌えてしまうものなのですねー。
 さて、懸命に抵抗感をふり払ってもらい、3拍目からスタートしてみて「ぜんぜん感じが違う!本格的!」(?)と大いに驚いて感動してもらいました。
posted by ひかちゃん at 00:05| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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