2007年03月26日

現象を方法と思わないで!

あるフレット楽器のレッスンでのこと。
 
 たとえば・・・

私「はい、この指とこの指を同時に置くようにしましょう。」

生徒「でも、それって絶対厳密に同時はありえませんよね。どちらかが早いはずだと思います。どちらから置くのですか?」

私「同時に置くように練習するのです。」

生徒「でも、どちらかが早くなるはずです。」

私「『でも』はやめてください!」

生徒「ハイ、でも、どちらから置いたら・・・」

こんなやり取りが延々と!!

 

 あー疲れる!
本音は「そんなこと知ったことか!」と叫びたい。
 
 実際にその方の動作を見ているとどちらから置こうか考えている、というより、『絶対厳密に』どころか、実は同時に置けないでウロウロ、困って考えている様子なのです。まだ練習中ですから当然ですね。ところがご本人はその出来ない言い訳を先ほどのようにしつこく理屈っぽく述べていたのです。(心の声:口より手を動かして欲しい!)

 でも、そこはぐっと堪えて、理解できるかは不明ですが、役目ですので一応次のように説明してみました。

 たしかにスローモーションで後から見れば不一致が見えるかもしれませんね。しかしだれにもわからない、今どちらかと問われてもわかりませんよ。なぜって、そんなこと考えていないからです。あるいはよくよく観察してみると「へー、そうなっていたんだ」と現象を理解することはできるでしょう。しかし、だからと言って、生徒さんにその現象のとおりおやりなさいとは指導できません。個人個人違うかも知れませんし、本当に同時に置けることだってあるでしょう。いずれにしても、みんな、同時に置けるようにと懸命に練習するのですし、プロでもここはそうしなければ、と気を抜かずに注意をはらうのです。たしかに、厳密には同時になっていなくても、それは要求の範囲内の結果的な現象で、けっしてそれが演奏方法や練習方法なのではないのです。

ついでに、そんなときの指導者の気持ちを吐露しておくと、

 指導者は、なんとか最善の練習方法を理解してもらいたい、それを伝授したいと熱心に語るのです。だから生徒さんは指導者から授かったその練習方法を信頼してそのとおり身につけるよう努力して欲しいのです。(それが生徒さんのするべき『練習』!)言い訳してそれを拒絶してどうするのですか!? 練習方法を習いに来てわざわざ自己流を貫こうとするのですから、損な話ではないですか?
posted by ひかちゃん at 23:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする