2008年02月15日

拍子をとることとは

週始めには伊豆へ旅行。
もちろん旅行先ではまったく雪のなごりはなかった。
しかし、帰宅すると我が家周辺ではまだ現在もあちこち掻き集めた雪の山が残っている。まだまだ寒い。
 
 さて、ある曲の練習で、「拍子を数えて」と伝えて演奏してもらいますが、どうしても拍子がくいちがって、何時の間にか同じ曲が途中から自然に(いや不自然に)「カノン」?になってしまいます。

 「一生懸命に拍子をとっているのですが、おかしいですね。」とおっしゃる。
 「いえ、拍子をとる、つまり拍子を『数えて』と言っているのですが」
 よくよく確かめると、ある重大な誤解があることに気づきました。



  拍子イコール「テンポ」と思っている人がいかに多いか、ということ。また拍子と調子、そしてテンポ、これらがごちゃごちゃに混乱している。いや、よくわかってない!すべてテンポに解釈してしまう。

 よく「調子を合わせて・・」などと昔から言いますが、これは同じ音階を使ってと言う意味。「拍子を合わせて・・・」は何拍子でカウントするか、メンバーが共通認識をもつということ。しかしそれらを全て、「テンポを合わせてと・・」思いこんでる。だからカウントに関係なく演奏してしまう。

 拍子カウントは数えられるが、テンポは数えられない!なぜって、テンポは速さだからです。
 拍子をカウントする速さがテンポ。その速さを合わせるのが「テンポを合わせる」ことです。

 いくらテンポが合っても、拍子の共通認識や共通のカウントがされていなければ、不本意なカノンがいつ発生してもおかしくはありません。複数パートでは効果的なタイミングをはずしてしまうこともしばしば起こることでしょう。

 指揮者が「拍子図形を空に描く」のは、メンバーにこの曲は今何拍子で進行しているか、そしてそのカウントは今何拍目かを常に伝達していく、一つの重要な役割があるからです。
posted by ひかちゃん at 21:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする